スイスの国防政策 2012 7 8

 日本の政治家の中には、
「スイスのように、永世中立国がよい」と言う人がいるでしょう。
 しかし、スイスから見れば、
「そんなに軽々しく永世中立国と言ってほしくない」と怒るでしょう。
 それは、スイスの歴史を見ればわかることです。
軍事の歴史では、よく言われることですが、
第二次世界大戦中、スイス軍は、
1907年のハーグ条約で定められた国際法上の「中立義務」を果たすために、
スイスの領空を侵犯する航空機があれば、
ナチス・ドイツの枢軸国側・連合国側を問わず、迎撃したのです。
 その後の歴史は、連合国側の勝利に終わりました。
勝利した連合国側から、スイスは非難されたかもしれません。
いくら中立を守ると言っても、連合国側の航空機まで攻撃する必要はなかったと。
 日本の政治家には、これほどの勇気と決断力があるでしょうか。
だから、スイスから見れば、軽々しく永世中立国という言葉を使ってほしくないでしょう。
 現在のスイスは、まるで国土そのものが要塞化しています。
山をくりぬいて、軍事基地を建設したり、
国境近くの橋やトンネルには、爆薬を差し込む穴が開いています。
これは、有事の際に、橋やトンネルを爆破して、国境を封鎖するためです。
 こうしたインフラ面の防衛だけでなく、
スイスは、徴兵制を採用しています。
各家庭には、自動小銃が貸与されています。
これは、国境の封鎖に失敗した場合は、
国民全員が、銃を持って戦うということです。
 日本の政治家に、いや日本国民に、ここまでの覚悟があるのか。
アメリカによって守られた「他人任せの平和」で、
非武装中立や反戦平和を叫ぶのは、子供レベルです。
 スイスのような永世中立国を目指すならば、
少なくとも国民全員が銃の使い方を学ぶべきです。





































































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